薫風、喉より来たり、口中微涼を生ずるが如し。

おととい久しぶりに韓国料理を食べた。
５人で食べたから、いろいろを注文して、美味しかったー。
しかし翌日は私のなかにニンニクが充満していた。
いや、私がニンニクで充満していた。の方が近いか。（どっちでもいい）
ニンニクは好きだけど、実は同時に、ちょっと苦手でもある。
胃が熱くなって、なんかあんまり調子がよくなくなるから。

少しでもさっぱりしたくて、
薬屋さんで清涼カプセルというものを買ってみた。
肝油の小さいのみたいで、中にミント風味のオイルが入ってる。
それを飲むと、胃の中で溶けて、清涼感がふわり〜、というコンセプト。

小さなエメラルドグリーンの粒を、コクッとのみ込む。
のみ込んで数分して、ふと気付けば
ノドの奥にミント的な雰囲気が漂っている。
口の中にはその雰囲気はないのに、ノドの奥に。
おお、、胃の方からミントがやってきたのか。
そんなこと、普通はないよね。なんか不思議。

「外郎売（ういろううり）」は知ってる？
外郎というのは、薬というか、仁丹みたいなもので
舌の上に乗せると、口の中が爽やかになって
ひょっと舌が回り出してしまうというような、、つまり「外郎売」は、
早口言葉やらがたっぷり入った売り文句＝口上です。
元は歌舞伎の一部分の長台詞なのだけれど、
その後、そこだけが独立したのだよね。
役者やアナウンサーはそれを練習するのです。
私も学生の頃にやりました。

それで昨日、ノドの奥からミントの香りがしたものだから、
ちょっと驚いて、思わず
「クンプウ、ノンドヨリキタリ、
　コウチュウビリョウヲショウズルガゴトシ。」
と呟いてしまった。

学生時代の勉強に想いを馳せ、この古風な音を、いいなーと思う。
それから、今でも咄嗟にそんな言葉が出る自分をキライじゃないな、と思う。